人生で初めてSound Horizonのコンサートに行ったら、マジで号泣しちゃった
申し訳ございませんが、今回はヴィジュアル系以外の話をします。
また、Sound Horizon Around 15周年記念祭の多大なネタバレを含みます。
いつも人間は何も知らない方が幸福だろうに、という方はブラウザバック推奨です。
というわけで行って参りました、Sound Horizon Around 15周年記念祭。
1/19 東京国際フォーラムで、今回のコンサートの第1回目でした。
このブログだといつもわけわからんヴィジュアル系の話しかしない僕ですが、サンホラは中2ぐらいから死ぬほど好きです。
大学入学を機に鹿児島から上京してきたわけですが、その理由の一つが「サンホラを生でみたいから」でした。
しかしながら、卒業するまでサンホラがほとんどコンサートをしなかったので、今まで一回も見たことがなかったんです。
やっぱり人生なんてロクなもんじゃねえ…
だから今回のコンサートは絶対に行こうと決めていました。
このご時世で最後までちゃんと開催されるか不安でしたが、演者様や関係各者の努力により無事開催されて、本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。
以下、ライブの感想です。
- 第一部:Prologue:7.5th or 8.5th Story Concert「絵馬に願ひを!」〜大神降臨祭〜
- 第二部:サンホララボSHK出張所 with Revo
- 第三部:Re:Vival Cover Live with A15周年記念祭Members
第一部:Prologue:7.5th or 8.5th Story Concert「絵馬に願ひを!」〜大神降臨祭〜
セトリ
壱. 星空へと続く坂道
弍. 狼欒神社
参. 夜の因業が見せた夢
肆. 暗闇を照らすヒカリ
伍. 私の生まれた地平線
陸. 西風の様にかけぬけろ!
今回のコンサートで特筆すべきは、「絵馬に願ひを!」のBDと同じ様に、観客がその後の展開を選択できる、という試みがなされた点でしょう。
分岐の選択肢があって、それを選択するというフォーマットはノベルゲームにおいては一般的ですが、それを音楽作品でやる、というのも今回の作品における面白いポイントですが、それをコンサートでもやってしまうとは思いませんでした。
まあ、その後の展開を選べたのはプレミアムシートに座った神々だけで、一般神々の僕らは黙したまま何も語らぬ歴史の手の平の上だったわけですが。
分岐のタイミングはもちろん音源と同じでした。
「夜の因業が見せた夢」で右の選択肢が選ばれ、「暗闇を照らすヒカリ」へと移行。
「暗闇を照らすヒカリ」では右の選択肢が選ばれ、「私の生まれてきた地平線」へと移行。
その後の「西風の様にかけぬけろ!」では左の選択肢が選ばれてました。
もちろん我々の選び方によっては演奏されない曲もあるわけで、ゲーム的でありながらこれ以上ないライブ感を得られるわけです。すごいですよね。
「星空へと続く坂道」見てて思ったのは、「歌、うんめっ」でした。
どうやら姫子さん役の香西愛美さんはミュージカル女優さんだそうで、歌ったり演技するのに長けているのは当然。
ちなみに、香西さんは別の舞台で「ノエル」という名前の孤児の役をやっていたことがあるそうです。それを踏まえた上でのキャスティングだったらヤバない?
はじめて観るサンホラのライブとしては最高のスタートでした。
「狼欒神社」ではマジでエレクトリカル神社が出てきてビビりました。
そもそもなんなんだよエレクトリカル神社って。エレクトリカルなのは箪笥までにしてほしい。
神社関係者が出てきて歌い始めた時、ようやくサンホラのコンサートに来たんだということを実感し、涙が出てきました。
Revoも歌上手くなったねえ〜と思いました。
滑舌は……うん、滑舌……
和装だったので踏んづけて転ばないか心配でしたが、おそらく本物のRevoではなく、アクターの方は別で、裏でRevoが歌を当ててるのではないか?と言われています。
キラッとプリ☆チャン2シーズンの虹ノ咲だいあじゃん。
「夜の因業が見せた夢」は「産むべきか、産まざるべきか」というサンホラでは超頻出の選択肢。
登場人物が「伊坂那美」なので日本神話におけるイザナギとイザナミの国産み神話がテーマなのでしょう。
最初の子が不具の「ヒルコ」ですし。
選択肢では「産まない」という選択がされていましたが、「子供、そんなに欲しがるのよくわからん」みたいな姫子の感情はこちらも理解できる。
「暗闇を照らすヒカリ」で伊坂さんが「ホムラを殺したのはお前たちだ!」とこちらを睨み、絶叫していたところで圧倒されました。
音源ではいろんな分岐パターンを見るために特に何も考えずに選んでましたが、われわれが選択することで登場人物の運命、物語が決まるわけで、まさにこちらが神、とりわけ”運命の女神”の様なものなわけです。
選択することの”重み”を感じながら鑑賞しなければいけないと思いましたね。
「私の生まれてきた地平線」が選ばれてよかったです。もう一方の「生きているのはボクだけなんだろッ!」はサンホラ版パラジクロロベンゼンみたいな話なのであまり好きではなかったから。
母親を知らない、と言うのは「生と死を分かつ境界の古井戸」のイド子を彷彿とさせますよね。どっちも箒持っているし。どっちも生死の境界線上にいるし。
「西風の様にかけぬけろ!」ではまさかのモノホンのバイクが出てきてビビりました。
なんか最初にラップするし。
犬彦役の廣瀬真平さんはサンホラでは貴重な男子枠。他には胡散臭いおじさんやらTM NETWORKの人ぐらいなので。
ちゃんと若者の役として歌って演技できるのは非常にいいですね。今後も頻繁に出てきて欲しい。
以上、第一部でしたが、「生きているのはボクだけなんだろッ!」とか「贖罪と焔の息吹」、「恋は果てまで止まらない」は選択肢の都合上演奏されず。
他の日程に行く機会があればそれらも聴きたいですね。
目の前でサンホラが生で展開されている、という事実に感動しっぱなしで最高でした。
惜しむらくは席がウンコすぎて一部の字幕が見切れてたり、特にデカイモニターなどは設置されていなかったので演者の細かい動きが見られなかったり、音響とRevoの滑舌がよくないのかセリフが聞き取りにくかったり、今後に期待したいところもいくつかありましたね。
初めての試みだから色々試行錯誤されているんだと思います。
第二部:サンホララボSHK出張所 with Revo
特設サイト上で「サンホララボ」を配信しているお三方が壇上にあがり、Revo陛下も交えてサンホラのオタク話をするというオタクによるオタクのための企画。
Revoの目の前で「同人時代のCDが10万円ぐらいする」という話をしていたのが最高でした。言っていいんだそれ。
メジャーデビューから15年な訳ですが、前置き的な作品を出してから次に本題の作品を出す、という流れは「Elysion〜楽園への前奏曲〜」から「絵馬に願ひを!」まで実は受け継がれているんだという指摘が印象的でした。
第三部:Re:Vival Cover Live with A15周年記念祭Members
セトリ
壱. Sacrifice
弍. 歓びと哀しみの葡萄酒
参. 死刑執行
肆. 宵闇の唄
伍. Baroque
陸. 遥か地平線の彼方へ
第三部は過去曲の現メンバーでのカバーライブ。
「真面目に演奏するパターン」と「パロディにするパターン」の2種類があると最初に告げられて場に緊張感が走ります。
「好きな曲がギャグにされたらどうしよう…おお…Moiraよ…」ってなりました。
初手はなんと「Sacrifice」
歌い手は姫子さん。演技の鬼気迫る感じが凄まじく、正直原曲よりいいじゃン。。。ってなってしまった。
表現力高すぎる。
コーラスで犬彦さんがファルセット使って女性パートだしてたのもすごい。
第二部のテーマが「Elysion」だったというのと、今作で神社が放火される、という展開もあるので、それを絡めた選曲だったのではないでしょうか。
「悪魔とはお前たちの方だ!」という叫びが、やはりこちらの選択の重みを再確認させられる形に。
ていうか生で聴けて嬉しすぎた。もうチケ代回収した気分です。
2曲目は「歓びと哀しみの葡萄酒」
最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
マジでこれになった。
ほんとは死ぬほどデカイ聲(こえ)で叫びたかったですが、このご時世そんなことは《赦されざる罪悪》なので、やり場のない感情にどうしていいのかわからず、自分の頭をかきむしったり膝を殴りまくるヤバい人になるしかなかった。
心にくい展開だな、と思ったのは、歌い手はSAKさん扮する伊坂那美、仮面の男は神社関係者という編成でした。
伊坂さんが神社関係者を刺し殺すシーンは元の展開にも合致するし、願いを踏み躙られた伊坂さんの神社への復讐にもつながる。
この曲は「エルの天秤」にもつながるわけですから、今回のテーマであろう「Elysion」にも絡んでいるわけです。
スンゲエ〜、さすがRevo陛下。
3曲目はなんとRevo名義の「リヴァイアサン/ 終末を告げし獣」より「死刑執行」
最近再発されたけど、まさかサンホラのライブでやるとは思いませんでした。
フツーに死ぬほどテンションあがっちゃって、聲(こえ)が漏れそうになった。
歌詞に「犬彦」が出てくるので、今作の猿田犬彦くんに歌わせるにはピッタリでした。
4曲目は「宵闇の唄」
始まった瞬間、マジで誇張抜きにこれになっちゃった。
生で聴いていると、サンホラにハマりたての当時のことがすべて思い出されてきました。
歌詞カードを眺めてギミックに感動したり、Märchenから恋月姫さんとか清水真理さんとかの球体関節人形作家を知って近所のジュンク堂で作品集買ったり、イキってドイツ語勉強したり、グリム童話の初版本をドヤ顔で読んでた、厨二病真っ盛りの、今でも眩いあの日々さえも……
もう懐かしいやら恥ずかしいやら、生で聴けて嬉しいやらの感情がまーーーじでめっちゃくちゃになっちゃって、意味わからんぐらい泣いてしまった。
演出としては、今回の演者が屍人姫の仮面を付けてたのがよかったですね。
今作は全員死亡ルートがあるし、神社関係者に願いを無茶苦茶にされているという復讐の意図も感じられました。
とにかく100点満点すぎて、どれだけ褒める言葉を並べても足りません!サンホラ最高!
5曲目は「Baroque」
演奏自体はElysionのコンサート以来だそうで、 ヤバいですね(ペコリーヌ)
何がヤバいって、「ギャル語仕様の雅楽アレンジ」になっていました
もう一度言いますが、「ギャル語仕様の雅楽アレンジ」になっていました。
何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった……
セリフ一部抜粋。
「ウチは昔から超陽キャでした」
「ありえんガールズℒℴѵℯの炎が身を妬くつらみを知りました」
「 あの子しか勝たん 」
「その時の彼女の言葉はすごい悲しいものでした。ぴえんこえてぱおん 」
「てか誰も許して欲しいとは言ってないし」
「ならば何故神社に参った?!この承認欲求クソでかギャル! 」
リアルなJKというよりは、「Twitterのオタクが考えた概念としてのギャル」みたいな喋り方でしたが、キャラ付けとしてはわかりやすいですね、ええ。
まあ演者の天野宮比さんは「恋は果てまで止まらない」で百合百合しいキャラだったので、Baroqueをさせるにはあまりにもぴったりですね。
いや、ギャルは「ウチの歪な貝殻は、ウチの紅い真珠は歪んでいるのでしょうか?」なんて言わないだろ。
ラストは「遥か地平線の彼方へ」
師弟ごっこがダチごっこになり、まさかのバイクに乗る犬彦と神社関係者のツーリングロードムービーが展開されていました。
自分が作った曲だからってふざけすぎィ!
神社関係者が父母の墓碑をみつけて「父上、母上…!」って泣いてたけどいやキミの両親誰?ってなったし、「元気出せよ、神社関係者!俺はこれからツーリングするからここで友達ごっこは終わりだな」って言っててクソ笑ってしまった。
空をバックに師匠がベラベラ喋るところも犬彦に差し替えられてて、「マケドニアとラコニアは今ドンパチやってるらしい」とか言ってて、お前ら今どこにいるんだよってなった。
以上が第三部の感想です。
ほんんんんんんんんんんんんんんっとうに最高だったし、まだ聴きたかった曲もたくさんあるので、とりあえず他の公演の配信チケットを絶対買おうと思いますた。
そして、アンコールで秘められし第四部に突入。
メンバー紹介ののち、「即ち…星間超トンネル」を演奏しました。
当然生で聞くのは初めてで、もっと一体感を味わえる状態で観たかったな、というのが正直なところでした。
とはいえ、このご時世にぴったりなメッセージ性の強さでした。歌詞の「インフルエンザも〜」が「新型コロナも〜」になってたし。
そしてエンディングは国歌斉唱……と行きたいところでしたがやはりこのご時世で合唱はできず。
せっかく「ヴァニシング・スターライト初回限定版についてきた国歌の楽譜」みて完璧にしてたんですけどね。
はやくこの事態が収束してくれ〜〜〜〜〜〜〜〜
以上、長くなりすぎてここまで誰も読んでないと思いますが、ハマってから10年越しに初めてサンホラのライブにいけたオタクの巨大感情を書いた感想でした。
正直チケ代が鬼の様に高かったので1公演しか行かないつもりではあったのですが、思ったより100000000000000億倍よかったので、別日の回も行きたいな……となりました。
こんな時期で、いろんなアーティストが延期・中止になっているなかで、色々あったとは思いますが、実施するという選択をしてくれて本当によかったです。
マジで生きててよかったなと思いました。「ねえキミ、生きてるって楽しいかい?」って聞かれたら「サンホラがあるので楽しい!!!!!!!!!!!!!」と即答できるぐらい元気になれました。
陛下も言ってましたが、「帰ってから2週間息災でいるまでがサンホラのコンサート」なので、毎日アルボナースで手を洗い、アルボナースでうがいをし、アルボナースを一気飲みして健康に生きたいと思います。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。
それでは、0302 0101 1001 0304 0502 0105 0501 0902 0501 0301 0102……