悲観停止

幾千の星空の下 夜露は無情に光る

外出自粛中に聴いて欲しいシリーズ④ DIE IN CRIES『VISAGE』

本日ご紹介したい作品はこちら。

 

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DIE IN CRIESVISAGE

1. Die of cold

2. FUNERAL PROCESSION

3. RAPTURE SONG

4. 硝子の肖像

5. 水晶の瞬間〜to immorality...

6. 仮面の下の表情

7. MELODIES

8. 慈悲の椅子

9. L.O.V.「」...

10. INSTEAD OF KISS

11. WEEPING SONG(VISAGE MIX)

 

1991〜1995年にかけて活動した、4人組バンドのメジャー1stアルバムです。

メンバーは当時D'ERLANGERが解散したばかりだったvo.KYO氏、

gt.は元THE MAD CAPSULE MARKETSで近年ABCのサポートやAA=なども務めた室姫深氏、

ba.はELT伊藤一朗氏がやっていたTHE ACEの元メンバーで、後にKYO氏とBUGを結成したTakashi氏、

ドラムは元Zi:Killで現在L'Arc〜en〜Cielのドラマーとして活躍するYukihiro氏。

以上の錚々たる面々(ヴィジュアル系だし麺々の方がいい?)で構成された夢みたいなバンド。

そんな彼らの作品が良くないわけがないということで、一つ一つ見ていきましょう。

 

1. Die of cold

開幕SEはゴシックなインダストリアル。

普通に出来がいいので、人前に現れる時はこれをBGMにして威嚇したい。

 

2. FUNERAL PROCESSION

実質1曲目からメロディアスに疾走するので思わず優勝してしまう。

無機質なビートと情熱的な歌唱の対比がま〜じで良いのでオススメ。

サビのリードギターのフレーズは全オタクが涙すること必至。

セルフカバーアルバム『Classique Ave.の飛べない鳩』、ベストアルバム『THANKS -Best of DIE IN CRIES-』にも収録されていないので非常に勿体無いですね。

 

3. RAPTURE SONG

デジタルな音像ながらも、フレットレスベースが有機的にうねり続けるので、なかなか他のヴィジュアル系では体感できない雰囲気が味わえます。

しかも歌メロも印象に残りやすいフレーズが目白押しで最高。

後半の展開が一気にガラッと変わるところもカッコいい。

単なるBOØWYフォロワーに止まらないオリジナリティの塊。

 

4. 硝子の肖像

Laputaのデビューシングル!!?!?!?!?!?!?!?!?

ではありません。

セルフカバー版に比べるとシューゲイザーっぽいアレンジになっており、浮遊感があります。

 

5. 水晶の瞬間〜to immorality...

シンセギターを使った荘厳な音像に、90年代ヴィジュアル系特有のめちゃくちゃ音量のでかいベースが目立ち、暑苦しいボーカル、正確なリズムを刻むドラム、ひとつひとつ分解するとかなりバラバラな印象。

しかしながら、哀愁漂う歌謡メロディが乗り、結果としてバンドアンサンブルとして完成度がありえん高いです。

カッコ良すぎて意味がわからない……

ラストサビ後の全てのパートが一気に感情を爆発させるところなんて号泣してしまう。

 

6. 仮面の下の表情

The Cureの『Last Dance』を歌謡曲っぽくカバーしましたって感じの曲。

ビーフシチューから肉じゃがが産まれたみたいな。

 

7. MELODIES

メジャーデビューシングル。

僕は初めて聴いたDIE IN CRIESの曲はこれ。

BOØWY由来のビートロックがポジパンやUKロック由来の耽美性と融合されたなにもかもが最高な神曲

初めて聴く人にもオススメしたいです。

まあでも『Classique Ave.の飛べない鳩』ver.の方がよりバンドサウンドが強調されているのでそちらの方が好きではあるのですが。

 

8. 慈悲の椅子

このアルバムの中ではかなりパンクに寄ったサウンドになっており、異色の作品。

地方ライブツアーのラストがこの曲だったらしいです。ヴィジュアル系じゃん。

面食らうかもしれませんが、90年代ヴィジュアル系ってこんな曲ばっかりなので、むしろ実家みたいな安心感があります。そんな実家嫌だ。

 

9. L.O.V.「」...

はい出た〜!タイトルに90年代ヴィジュアル系要素が詰まってますよね。

・英単語を「.」で区切る

・文字の一部にXとか「」を入れちゃう

・最初か最後に…をつけちゃう

これを踏まえれば多分どんな単語もヴィジュアル系みたいな感じにできます。

例:「U.N.C.H.I」…

曲としてはグルーヴィーなバラード。

熱唱するボーカルと主張しまくるフレットレスベースがとても高カロリーなので、ふわっとしたギターシンセとカッチリしたドラムでいい感じに中和されています。

 

10. INSTEAD OF KISS

このアルバムの中で一番ポップなアレンジの曲。

ボーカルの低音域でセクシーに歌い上げる感じが非常にマッチしています。

後期の路線の片鱗を見せながらも、音像はしっかり凝った作りになっているのが良いですね。

 

11. WEEPING SONG(VISAGE MIX)

1991年にリリースしたビデオに収録されていた曲のリミックスなのですが、原曲がメロディアスでポップなビートロックなのに対し、かなり実験的な曲に仕上がっています。

とくに1番のBメロのギターがリズムガン無視してむちゃくちゃに暴れるところとか、と思いきやインダストリアルっぽくガチャガチャな音像になったりなど、とにかくやりたい放題な感じ。

にもかかわらず、ラストでボーカル以外フェードアウトして切なく締め……るかと思いきや、電子音で唐突に終わるというやべー曲。

初めて聴くにはオススメしません、ですが慣れてから聴くと大好きになってしまうことまちがいなし。

 

以上が作品の概要です。

 

DIE IN CRIESって90年代ヴィジュアル系の中でもかなり異色の存在だと思っています。

まずフレットレスベースを使うところがヤバイ。

同年代のバンドだとSCARE CROWぐらいですか?

ていうか後年にもほとんどいない。

SCARE CROWが実験的に振り切ったバンドなのに対し、こちらはビートロック由来の歌謡メロディもしっかり乗せてくる点で差別化していますよね。

また、感情的なのがボーカルとベース、無機質なのがギターとドラムという印象な点も特徴的。

 

僕はKYO氏のキャリアだとこのバンドが一番好きで、ま〜じでもっと評価されるべきバンドだと思います。

いや、当時は武道館とか行ってるんですが、後年の評価があんまり芳しくないなあと。

音源も比較的安価で買えますし。

 

ビートロック+ニューウェーブ+インダストリアル+ゴシックロックという、様々なジャンルのごった煮。日本でしか産まれ得ない稀有な音楽性だと思っています。

辞書で「和洋折衷」って引いた時の意味の中に「DIE IN CRIES」って入れててほしい。

 

それでは、買って毎日聴いてください。音源はマジで全部良いので全部買え!

 

〈おすすめ曲〉

MELODIES

ほんとはRapture Songがいいんですが、Yotubeにないので。

www.youtube.com