毎日Madeth gray'llレビュー健康生活1日目^ ^
拙ブログをお読みいただいている方々なら、伝説のヴィジュアル系バンド「Madeth gray'll」の名前は見たことがあると思います。
90年代後半の関西のシーンにおいて存在感のあった彼らですが、解散から18年たった今、中々知る人も少なくなってきているというのが現状です。
Madeth gray'llのなんともいえない魅力に気づいて欲しい愛して欲しいということで、何か自分にできることはないかと考えてみました。
そこで、「Madeth gray'llの全音源の感想を1日ずつ書く」
ということを思いつきました。
そうすれば、Madeth gray'llの良さを文章の形で発信できますし、
全音源書いてる人はおそらくいらっしゃらないと思いますので、記録としての価値もあるのではないかと思います。
そしてMadeth gray'llの音源は身体にいいので、毎日聴きまくって書くことにより、自分の健康も増進したいとおもいます。
彼らの残したもので今インターネットの海を開く……
毎日Madeth gray'llレビュー健康生活、開幕です。
※Madeth gray'llの全音源:デモテープ8本、シングル5枚、アルバム1枚、ミニアルバム1枚、ベストアルバム1枚。オムニバス収録のものは今回は書きません。
※『Lucifer〜魔鏡に映る呪われた罪人達と生命の終焉〜』と『悲劇ノ終幕』は過去記事にてレビュー済みです
記念すべき初日はこちらです。
Madeth gray'll『呪ワレシ華ノ生命…』
1. 呪ワレシ華ノ生命…
Madeth gray'llが発売した初のデモテープ音源です。
彼らの名義での初めての作品は、Matinaのオムニバスアルバム『NEW AGE CULTURE〜第一楽章〜』に収録されている『廃人狂イ人形』なのですが、それはvo.翡翠氏とgt.静流氏のユニット的な形で作られています。
その後、メンバーにgt.歪氏、ba.雪那氏が加入してこちらのデモテープが製作されました。
曲の方を見ていきましょう。
1. 呪ワレシ華ノ生命…
歪なオルガンのような音がひっそりと鳴り響く不気味なSEが挿入され、曲が始まります。
曲調としては、Madeth gray'llのスタンダードなものである、ハードかつダークな疾走耽美曲ですね。
初期黒夢の影響を感じさせるのはやはりこの年代のV系の宿命か。
歌詞の内容としては、相手が裏切ったことによる失恋を、グロテスクな情景と心理描写で表現したもの。
こちらもMadeth gray'llの世界観が如実に表されており、活動初期からしっかり自分たちの路線を確立していたことが伺えます。
「CRY FOR...TRUE DIE...」というヤバすぎる英語力も、初期黒夢の影響を受けていると言えます。
音質はハードウェア的な面も含めて良いとは言えません。ドラムも正式メンバーがいないため、打ち込み感が出ています。
ボーカルも、あえてだとは思いますが扇風機の前で声を出したみたいなエフェクトがかかってますね。
しかし、打ち込みドラムの人工的な感じがより無機質な雰囲気を感じさせますし、音質の悪さもより邪悪さを高めるのに一役買っており、全く問題なし。
賛美歌で訓練された90年代フリークにはこれぐらいならハイレゾ音源に等しいです。
彼らが初めて出した音源は、初期から既にスタイルを確立していた非常にクオリティの高いもの(当社比)です。
当時のシーンではありふれた曲調かもしれませんが、その中でフックのあるメロディや、独特の猟奇的な歌詞など、有象無象とは一線を画した魅力があると思いますね。
この曲は、デモテープ『狂死楽園』や彼らが最後に出したシングルで再録されており、そちらは演奏・音質・構成どれもレベルアップしたものになっておりますので、聴き比べても楽しいと思います。
今回のこの企画では、再録のバージョンも一つ一つ比べながら書いていきたいですね。
では初日はこれで。
(この企画、僕以外得する人いるのか……?)
《今回紹介した音源》
このバージョンは単体でインターネットに転がってなかったので、こちらの動画の2:40あたりから再生すると聴けます。