発売30周年おめでとうございます。敢えて今BLUE BLOODを聴く^ ^
X JAPANさん、メジャーデビュー30周年おめでとうございます!!!!!
ヘドバンBLUE BLOOD特集号が作られたり、インターネットでもお祭り騒ぎになりましたね。
X JAPANとして記念ライブするとかそういうのはないんですか?
僕も乗るしかない、このBIG WAVEに。ということで、平成の終わりに平成の最初に発売されたこのアルバムを聴いていきたいと思います。
X「BLUE BLOOD」
1. Prologue(〜World Anthem)
2. BLUE BLOOD
3. WEEK END
4. EASY FIGHT RAMBLING
5. X
6. ENDLESS RAIN
7. 紅
8. XCLAMATION
9. オルガスム
10. CELEBLATION
11. ROSE OF PAIN
12. UNFINISHED
X JAPAN(X)の2枚目のアルバムにしてメジャーデビュー作品!
ジャケットにはバッテン印に「PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」という、Xのキャッチコピーでありヴィジュアル系の元にもなった聖句と呼ぶにふさわしいフレーズが刻まれております。
もはや僕ごときが語りきれないほどの様々な逸話があり、そちらの知識は運命共同体の皆様の足元にも及ばないので、聴いた時の素直な感想を述べていきたいと思います。
過激なファンの皆様は怒って居酒屋を破壊して出禁にならないようにご注意ください。
1. Prologue(〜World Anthem)
アルバムの開幕を飾るのは、まさかのFrank Marino & Mahogany Rushの名曲のカバー!
入場S.E. Toshlて使われていたこともあるみたいですね。
この曲メチャクチャ好きで、Xのアルバムが始まったぞ感があってテンションが上がります。
特に終盤の転調するところですでに大粒の涙を流してしまいますね。
2. BLUE BLOOD
そして間髪入れず始まるのがこちら。
ザクザクとしたキレのあるリフで突き進む正統派ヘヴィメタルナンバー。
めちゃくちゃかっこいい曲ながら、X JAPANに解明してからは1回だけ、その後も2008年の赤鰤で1回演奏されたのみ。ヒジョーにもったいない……
やはり林さんがもう叩けないのでしょうか。代わりににゃんごすたーでいいから叩いてほしい。「瞳に溢れる〜」のところの高速ハイハット叩きが好きなので……
3. WEEK END
みんな大好き週末リストカットソング!
ヴィジュアル系といえばリストカットであり、リストカットといえばX JAPANですよね。
イントロのベースラインが神すぎますね。Anthemの名曲、「WILD ANTHEM」からの影響を感じますし、このような隙間を埋めつつ流れるようなベースラインを作れる、沢田さんの真骨頂と呼ぶべき曲ですね。
のちにシングルカットされていますが、全体的に軽めの聴きやすいアレンジになっていたり、ギターソロが若干違ったり、後半にストリングスとかピアノが入って壮大になってたりします。
近年のレギュラーチューニングバージョンもスタジオ音源にしてほしい。
4. EASY FIGHT RAMBLING
原曲は沢田さんと松本さんですが、他のメンバーも作曲に関わっているのでクレジットはX。
作詞者は出山さんと謎の人物、白鳥瞳さんです。一体、何SHIKIなんだ……
シャッフルビートが特徴的な正統派ハードロックナンバーです。
これは覚えておいて損はない事実なのですが、Xのハードロック曲にハズレはないし、V系のシャッフルビート曲にハズレはないです。
超名曲なのに最後に演奏されたのは1992年らしいです。一生やらなさそう。
5. X
Xのファンなら誰でも知ってるが、そうじゃないと全然知られてない曲の代名詞。
LUNA SEAで言ったらWISHみたいなもんですね。
コーラスにはZi:KILLやらLADIESROOMやらASYLUMやらEX-ANSやら、他にも初期V系シーンを彩った林さんの子分伝説的バンドが多数参加しており、超豪華です。
インディーズ時代のシングル「オルガスム」のカップリング曲で、そのバージョンとはかなり違っています。
やたら若々しい出山さんの声とか、まだ弦楽器隊が不安定だった頃の荒々しさが感じられて面白いです。見た目も聖飢魔IIみたいだし。
6. ENDLESS RAIN
知らぬものはいない神バラード。
ギターソロ前の超盛り上がる展開が本当に好きで、そこからの渋いギターソロで慟〜DOUKOKU〜哭してしまいます。
2017年の紅白歌合戦でまさかのこの曲が演奏されて死ぬほどビビったのを覚えています。
林さんの類稀なるメロディセンスが遺憾無く発揮された神曲ですが、やっぱり思い出すのはあの動画。
捕鯨柔和論……
MP3……
パロマ違反……
トトロのシチュー煮……
7. 紅
もはや日本人で知らぬ者はいない世界に誇る名曲ですが、僕の世代はやっぱり知るきっかけは太鼓の達人だったりするんでしょうか。
この曲もシングルカットされており、メジャー1stシングルになってます。
この曲の何がやばいって、曲は激しいヘヴィメタルそのものなのに、こんなにも人口に膾炙しているところですよね。
フツーじゃ考えられないことです。歌詞は血で紅に染まっちゃう過激さ満点なものだし、AメロBメロから急に長めのギターソロに入って、そこからサビに突入するJ-POPにしてはありえないヤバい構成になっているのもとんでもないです。
それでもこんなに知れ渡っているのは、Xというカリスマ性とポピュラー性が同居した奇跡みたいな存在が作ったからと言えるでしょう。
すごいぞX 。
8. XCLAMATION
エスニックなリズムとギターサウンドが融合した、モノモノしい前半部分と、耳に残るベースラインが特徴的な後半部分で構成されたインスト曲です。
クリーンギターが切なげで好き。
終盤に挿入されるノイズも聴いてて不快感がないですね。
やりたい放題やっている割にはしっかり完成された、アルバムの繋ぎとしても曲としても完成度の高い一品。
9. オルガスム
これで度肝を抜かれてこのアルバムを手に取った方も多いのではないでしょうか。
イントロが大好き。
10. CELEBLATION
XのLAメタルっぽい曲は最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
松本さん作詞作曲ということで、のちの彼へのトリビュートアルバムにも収録されています。
現在、マネキンどものバベルは9 to 5そのものになっている私には非常につらい歌詞。
松本さんの書く歌詞はとにかく沁みるんですよねえ。
激しさとポップさと社会風刺性を備えた隠れた名曲。
11. ROSE OF PAIN
11分もある、このアルバム一番の長尺曲!
イントロでバッハのフーガ ト短調をギターで弾いているのがイカしてますね。あ〜な〜た〜のかみのけありますか〜にしか聞こえない……
テーマとしてはエリザベート・バートリー。若さを保つために数千人の少女を殺して生き血で充した風呂に入っていたということで有名な女性ですね。
その際に用いていたとされているのがヘヴィメタルの代名詞、「アイアンメイデン」です。
話がそれましたが、半分ぐらい過ぎた後に急に加速してスラッシュメタルになるところがめちゃくちゃ好きです。タッピングが神。
Xといえば薔薇ですが、まさに真っ赤な薔薇そのものを表現した曲といえますし、Xの特徴であるクラシックとロックの融合を成し遂げた類稀なる神曲。
12. UNFINISHED
前作「Vanishing Vision」には未完成ver.が入っていましたが、このアルバムで完全版になりましたね。
切なげなピアノ主体のバラードです。ここまで基本激しめに突撃してきた中で、最後にあまりにも優しく、もの悲しいメロディとサウンドでアルバムの幕を閉じるのはなかなかニクい演出。
いや、なかなか僕の拙ない語彙力では良さを伝えるのが難しい。
Xを初めて聞く人に是非ともはじめに勧めたい超ド級の名盤です。幸いリマスター版が出ているので、そちらを買うことを勧めます。
メタルを聴く層にもそうでない層にも名盤Toshlて語り継がれる唯一無二の作品で、80万枚という当時Toshlては異例の売り上げを見せたのも頷けるクオリティ……
「お願いだから早くアルバムを出してくれ」とネタ混じりでオタクが閉ざされた愛に向かい叫び続けるのも、こうした名盤を残してきた実績があるからでしょう。
林さんの尋常ではないほどの音楽センスを、なぜかオリジナルアルバムが4枚しかないのに8枚出ているベストアルバムではなく、完全新作で聴きたい心理も頷けます。僕もその一人だし。
改めまして、メジャーデビュー30周年おめでとうございます。
お願いだから、せめてライブをやってくれ。
それでは、また次のWEEK ENDでお会いしましょう。