悲観停止

幾千の星空の下 夜露は無情に光る

90年代V系考古学最重要史料、『The Monsters of Shock Age』^ ^

こんにちは。ムラ村隆一です。

 

突然ですが、皆さんに質問です。

 

L'Arc-en-CielってV系だと思いますか?

 

あ、いえ。答えなくていいです。戦争になるので。

 

僕も答えません。炎上したくないので。

 

もはや「ラルクV系派VSラルクV系じゃない派」の闘争は、V系界における3大戦争のひとつ(あと二つはフリーウィルVSエクスタシー、ディルアングレイVSピエロ)として、きのこたけのこ紛争をも凌ぐ過激さで「ラルク V系」は「検索してはいけない言葉」として認定されていることはあまりにも有名です。

 

初対面の人とV系の文脈の話をする際にラルクアンシエルを話題にしないことはビジネスマナーとしてよく知られていますね。

 

ラルクV系」の根拠として、heavenlyまでは他のメンバーも化粧をしていたこと、ラルクに影響を受けたV系バンドが相当数いることなどが挙げられます。

そして、「ラルクV系説」を裏付けることになるかもしれない超重要な史料があります。

 

こちらです。

 

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オムニバスアルバム『The Monsters of Shock Age』(1993)

 

1. 黒夢/ IN SKY

2. Media-Youth/ Sun Word

3. Three Eyes Jack/ C

4. Silver~Rose/ Light & Shadow

5. Eins:Vier/ For Love That Is Not Love

6. REDIEAN;MODE/ New Age

7. Amphibian/ Mist Of Voice - Fairy Land Of The Thinkers -

8. L'Arc-en-Ciel/ 予感

 

1993年当時のインディーズ有望バンドの音源を集めたオムニバスアルバムです。

 

言わずと知れたVIJUARU-KEIに馴染みの深い雑誌「SHOXX」の別冊号的な立ち位置の写真集として『Shock Age Special』というものがあり、その写真集の収録順に沿ってCDにバンドの音源が入っているという仕様。

 

要するに雑誌の付録CDです。

雑誌の付録と言えど侮ることなかれ。ラインナップを見れば90年代前半のV系インディーズシーンを語る上で避けて通ることができない重要バンドばかり。

 

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ちなみにこれは雑誌に載っている黒夢。かっこいいですねえ。

 

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これはMedia-Youth。いかにも初期VIJUARU-KEIですね。

 

一方、ラルクはどうでしょうか。

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うーん……これは……明らかにVI……

 

いや、やめておきましょう。

 

個人の判断にゆだねます。

 

 

さて、肝心の音源の内容の方はどうでしょうか。

一つずつ見ていきましょう。

 

1. 黒夢/ IN SKY

 もはや語る必要のない名古屋系の始祖、黒夢

その新録の旧音源が収録されています。

この曲はVHSテープ版、シングル「中絶」版とこのオムニバス収録の3バージョンが確認できますが、バージョンを重ねるごとに当然ながら音数が増え、演奏が洗練されてきています。また、中絶バージョンがクリーンギターに焦点を当てたアレンジになっているのに対し、このバージョンでは歪みがかけられており、浮遊感があるように思えます。

また、最初と最後にあまりにも聞き取りにくい語りが追加されていて、神です。

In "the" skyじゃね?」って真面目に英語を勉強したことのある方なら突っ込みたくなるタイトルですが、口に出した瞬間にCUT RELATIONキ○ガイされるので気をつけましょう。

 

2. Media-Youth/ Sun Ward

 現在もTHE SOUND BEE HDのボーカルとして活躍するDaisuke氏がボーカルを務めるバンド。エクスタシー界隈で有名ですね。

1996年、映画ルパン三世の主題歌(「Damegeの甘い罠」)を担当したことでも知られています。

この曲は2ndアルバム『Jesus Christ Rock'n Roll』に収録されている曲です。

初期のLUNA SEAを彷彿とさせる、ニューウェーブかつハードなミドルテンポ楽曲ですね。ボーカルの漢らしく力強い歌声がカッコイイ。

あ〜初期のV系ってこんな感じだよな〜という若干篭り気味の音質にカッティングを多用したリフ、退廃的な歌詞、独立したベースフレーズなど、まさに教科書的作品。

メジャーデビュー以降とは当然ながら結構毛色が違うので面白いですね。

 

3. Three Eyes Jack/ C

 この初期V系シーンで他のバンドと同様に人気を博していたバンドで、のちのOBLIVION DUSTのメンバーなどが在籍していました。

 曲はまさに正統派HR/HMといった感じです。

ソリッドなサウンドかつ明るい曲調で、ライブではみんなでコーラスを叫びながら拳を突き上げたい、そんなメタルをたしなむ人にはたまらないノリの曲ですね。

 

4. Silver~Rose/ Light & Shadow

黒夢と並び、名古屋系のシーンを作り上げた伝説的なバンドですね。

のちにROUAGEのベースを務めたKAIKI、Laputaの最強コンポーザーKouichi、Merry Go Round に加入したKYOなど、あまりにもそうそうたるメンツ。このバンドがなければ名古屋系は生まれなかったと評する方もいらっしゃるのも頷けます。

この曲はシングル『GRASSIC NONFICTION』に収録されており、アレンジも同じだと思います。多分。

ちなみにこの曲、めちゃくちゃかっこいいです。ラルク目当てで買いましたがあまりにもこの曲がかっこよすぎてノーマークだったのに死ぬほど好きになってしまうほど。

イントロから緊迫感のあるリフがマジで最高で、疾走感がありながらもグルーヴを感じられる上にメロディも耳に残るキャッチーさがあって、さらにそれでいて名古屋系特有の邪悪な雰囲気は残っているという素晴らしさ。

必聴です。

 

5. Eins:Vier/ For Love That Is Not Love

今までのラインナップからは若干異質な印象を受けるバンドですね。というのも、彼らのルーツはハードコアやヘアメタルではなく、UKロックを起源としているからでしょうか。

ソフト・ヴィジュアル系の代表格として知られるEins:Vierのこの楽曲は、メジャーデビュー後のミニアルバム『Song remains the same』で再録されています。

このアルバムのバージョンではHirofumi氏の独特な歌声に、ポップながらもメランコリックな雰囲気が特徴的で、サウンドも90年代V系らしいクリーンギターが聞いてて最高な感じです。一方、再録ではよりロックバンドらしいラフなアレンジになっています。聴き比べても楽しいですね。イントロのディレイの掛け方がゆらゆら帝国みたいで僕は好きです。

 

6. REDIEAN;MODE/ New Age

インディーズながらシングルCDを3枚同時発売して話題となったり、(Last song for you / 天使ノ羽ヲ... / TIME TRAVEL) 、なんどもゲリラライブをしてその場を騒然とさせまくるなど、話題に事欠かなかったバンド。

メジャーデビュー後は脱V系し、パンクよりの路線になりました。

この曲もかなりパンクロックよりの楽曲になっています。

ギターソロがマジでかっけえので是非。

 

7. Amphibian/ Mist Of Voice - Fairy Land Of The Thinkers -

フリーウィルに所属していたバンドで、アルバムを1枚だけ(Doppelgänger)出して解散してしまったバンドですね。

初期V系らしいメロディックスラッシュメタルと言った感じの曲調ですが、単純なXフォロワーと違ってダークな雰囲気がするのが特徴的でいいですね。

ラストで急に加速するところがあるのですが、若干これダサいですね。

演奏はなかなかにポンコツなので、コケちゃってる感じが伝わります。

急に加速してカッコよくなるならやっぱりSODOMのCode Redぐらいの安定感は必要かと。

 

8. L'Arc-en-Ciel/ 予感

そして来ました。

この曲はこのオムニバスの他にはDUNEの10周年記念再発のボーナストラックにしか収録されていないので、なかなかレアです。

で、聞いてみた感想ですが、

VIJUARU-KEIやないか〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

一発で耳に残るキャッチーなイントロのメロディーを弾くギター……

エモいアルペジオ……

やたら目立つベース……

鼻にかかった耽美的な歌声……

幻想的かつ爽やかな歌詞……

これは明らかに白系。最高にVIJUARU-KEIやってて最高です。

100点。

ラルクファンは絶対聞くべき。こんな時代もあったんだなあ〜ってわかります。

 

基本的にこういうオムニバスアルバムってかなり収録バンドによって当たり外れがあるものですが、このアルバムはどのバンドも個性的で、印象深い曲ばかり。特にSilver~RoseとEins:Vier、そしてL'Arc-en-Cielは最高ですね。

90年代のV系が好きな方は、このアルバムを聞くとこのジャンルの音楽的射程の広さがよくわかると思います。

あとラルクのファンにもおすすめです。

 

ラルクV系だったことがわかると思うので。いや〜やっぱりラルクにもV系だった時代があったんですね〜、今は違うかもしれませんけど。

 

 

おっと、誰か来たようだ……

 

(ここで手記は途切れている)