悲観停止

幾千の星空の下 夜露は無情に光る

はじめまして、ムラ村隆一です!

あらためまして、皆さんこんにちは。

ムラ村隆一です。

 

このブログでは音楽や趣味を通してマニアックな情報を届けたいと思います!

 

VIJUARU-KEIのCD紹介、一発目はこちら。

 

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Madeth gray'll 『Lucifer〜魔鏡に映る呪われた罪人達と生命の終焉〜』

 

1. 生命の終焉

2. 「Zwei」堕胎者ト盲目ナ中絶児・・69日目ノ阻害

3. 「マリア」ガ眠ル懺悔ノ「柩」

4. 黒死蝶ノ花束

5. 追憶

6. Lucifer

7. 「M」的被虐症候群

8. 悪辣ナル「隷」に捧ぐ

9. 空中都市〜in the zalemu〜

10. Evil en Lucifer

 

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 言わずと知れた国民的VIJUARU-KEIバンド、Madeth gray'llの1stフルアルバム。

関西を中心に活動し、超有名VIJUARU-KEIレーベルMatinaに所属していた彼らですが、メンバーが事故死したり、ファンクラブが設立中止したりとなにかと不憫。

でもシーンの中で当時相当勢いはあったようで、『Lucifer〜魔鏡に映る呪われた罪人達と生命の終焉〜』は2万枚近く売れたそうです。すごい時代ですね。

 

残念ながら私が持っているのは3rdプレスなので1stプレス時のボーナストラックである「血染めの喜劇」は収録されておりません。KANA SEA。去年の夏頃にメルカリで1000円ぐらいでFITTINGしました。ヒンナヒンナ。メルカリは神、信仰の対象。

 

 

 

1. 生命の終焉 はMatinaバンドにありがちなSE。古典的名作映画「サウンド・オブ・ミュージック」の「My Favorite Things」からサンプリングしたと思われるピアノのメロディに沿ってVo.の翡翠さんが「らんらんらぁ〜らんらぁらぁ〜」と非常に特徴的なクセのすごいUTAGOEで歌い、語りが入ります。アルバムの世界観にトリップ出来る導入として中々良い機能を果たしていると思います。

 

2. 「Zwei」堕胎者ト盲目ナ中絶児・・69日目ノ阻害 は、もうタイトルからクセの強さフルスロットルで飛ばしてきますね。1曲目の切なげな感じから一転、不気味な赤ん坊の鳴き声が聞こえたかと思うと、Madeth gray'llらしい残虐でドロドロ、グロテスクな歌詞が踊ります。初期黒夢に影響を受けたと思しき「中絶」をテーマにし、シャウトと音を外したボーカルワークがこのアングラな雰囲気を盛り立ててくれます。ちなみにラストの赤ちゃんの鳴き声はROUAGEの「理想郷」で使われているものと全く同じですね。

 

3. 「マリア」ガ眠ル懺悔ノ「柩」は曲の随所に初期のLaputaの影響が垣間見られます。サビのところなんかは「奈落の底」そっくりですね。歌詞の内容は何が言いたいのかはよくわかりません。でも、ノイジーな疾走パートと語りが入る静のパートの対比が印象的で、青白い月夜の下、赤黒い血みどろの腐った「楽園」のイメージが脳内に浮かんできます。そんなもんイメージするな。スタスタとリズムを刻むドラムと残酷な歌詞に切なさを加えるクリーンのアルペジオがいい味を出していますね。

 

4. 黒死蝶ノ花束 はミドルテンポの重苦しい雰囲気の曲。ベースソロで幕を開けるのが非常に様式美的でよろしい。「黒」と「白」は混じり合えない、という内容の歌詞が展開していく・・・んだと思います。多分。それまでの3曲に比べると艶めかしい雰囲気が漂います。でもやはりドロドロとした淫靡さですね。醜悪なモノの中でこそ美が引き立つ、耽美的なエロスを内包してる気がします。

 

 5.追憶 は、今までの暴虐の限りを尽くす雰囲気から一転、ピアノとボーカル中心の静かなナンバー。アルバムの中盤で次の「Lucifer」につなげるための橋渡し的役割を果たしていますね。歌詞がEMOすぎてこの時点で慟哭が止まらなくなります。

 

6. Lucifer 世紀の大名曲。シンプルでヘヴィなリフと貧乏なキーボードの絶妙な組み合わせで幕を開け、あまりにも切ない歌詞が展開していきます。演奏も歌も上手いとは言えません。しかも6分半もあります。なのに飽きさせずに最後まで聞かせてしまう怒涛の展開、感嘆の一言ですね。ぜひ「追憶」とセットで聞いてもらいたいです。「なぜ君の優しさを僕は裏切り続けたのだろう〜」からの展開が慟哭不可避ノーベルVIJUARU-KEI賞受賞確定コースです。この曲だけでこのアルバムは買う価値があると断言できます。

 

7. 「M」的被虐症候群 はLuciferのポップな雰囲気を置いてけぼりにする冷酷無比、グロテスクな暴れナンバー。スタスタ疾走ドラムとギャーギャー叫ぶボーカル、コテ系の教科書のような曲です。「奇形児」と書いてボクと読み、「未熟児」と書いてキミと読むそのセンスに脱帽。あと、歌詞が漢字とカタカナなので異常に読みづらいです。

 

8. 悪辣ナル「隷」に捧ぐ は、「頭の悪い神を殺せば? 頭の悪い神を殺そう」のフレーズがあたまから離れなくなります。完全に精神病患者ですねイントロのリフがとても気に入っています。ブラックメタルっぽいので(伝われ)初期黒夢なんかもそうですが、こうしたコテ系の曲、音質が悪かったりリフが単純だったり、ギターの歪ませ方がやたらブラックメタルっぽいときがあるんですよね。好きです。

 

9. 空中都市〜in the zalemu〜 は、これまた非常にEMOいポップなナンバーです。チープなクリーンギターのアルペジオから始まるのが雰囲気出してて最高です。ギターソロがシンプルなのに非常に叙情的で涙が止まらなっちゃいます。歌詞のモチーフになっているのは漫画「銃夢」ですね。サイバーパンク的格闘漫画で、ザレムというのはそれに出てくる空中に浮かぶユートピア的都市のことです。私はこの曲を聞いてから漫画を読んだので、漫画の感想が「Madeth gray'llじゃん……」とかいうあまりにもヤバいものしか出てきませんでした。

 

10. Evil en Lucifer は前の曲から続いてベートーベンの所謂「歓喜の歌」をサンプリングし、赤ちゃんの鳴き声が流れ、最後はノイズで幕を閉じるSEです。SEではじまりSEで終わって曲数を稼ぐ世界観を貫徹するのはMatinaの様式美。

 

というわけで、このアルバムは一言で言えば「好きな人は無限に聞き、嫌いな人は一生聞かない」そんなアルバムです。私は完全にハマってしまいました。演奏も歌もうまくない、音質も悪い。でも残虐さの中に妙に耳に残るポップセンスを持っている気がするんです。ポンコツなそれぞれの要素がヤバい化学変化を起こして名盤を作り上げてしまった、と思っています。VIJUARU-KEIオタクは必聴。もしこれを聞いてちょっとでもいいな、と思ってしまった方は才能があるのでブックオフの280円コーナーでポンコツ音源を買いあさりましょう。

 

それでは、さようなら。

 

-オススメ曲-

6. Lucifer

全曲聴いて欲しいですが、やはりこれでしょう。